2000/06/13 夕張岳  

6月13日(火)晴れ 夕張岳(1668m)北海道夕張市
 
頂上までもうひとがんばり  
☆コースタイム☆
(前日夕張岳ヒュッテ泊)
起床 3:50 → 出発/登山口 5:05/5:10 → 小休止 5:35/5:40 →冷水ノ沢 6:05/6:15 → 冷水・馬の背分岐 6:40 → 石原平 7:00/7:10 → 望岳台 7:25/7:40 → 前岳湿原入口 8:05 → 吹き通し 8:50 → 山頂 9:10/10:15 → ヒョウタン池 11:45 → 前岳湿原 12:10 → 望岳台 12:30/12:35 → 石原平 12:45/12:50 →分岐(馬の背コースへ)13:05 →ヒュッテ 13:50 → 駐車場 14:25

2名
 
夕張に入ったのは夕方、ガイドブックに載っていた夕張の道の駅を探すが見つからず。
コンビニで聞いてみれば計画はあったものの着工はまだだという。ここでまた時間を使ってしまった。
これからヒュッテまで行かなくてはならないのに。だめだった場合の宿泊先はまだ決まっていない。最悪車中泊も覚悟していた。
国道452に入るのにまた一苦労。なんとか入れた国道から夕張岳への林道入口には「通行禁止」の文字が。
しかし「通行の際は各自の責任で」ともある。とにかく行ってみるだけ行きましょうと車を進める。歴史を感じさせる橋を渡りしばらく進むと道はダートになる。
時計も18時を回り「熊が出たらどうしよう」不安になり気が進まない。林道をさらに進むとゲート入口に車が。ゲートは閉まり車が止まっている。。ということは…ゲート内には入れない?? ここで足止めかと思ったが車を降りてゲートを見れば鍵が開いている。

看板には「通過後はゲートを閉めて」とあるので従いゲートを閉める。それでも誰かに鍵をかけられたら大変な事になるので鍵を確認する。
どうやら掛けようとしても掛からないような不思議な鍵だし掛けられることもないだろうとそのままゲート内の駐車場まで進む。

途中でテントを張っている人を見掛けた。渓流釣りの人だろうか。少なくともこの林道には2人いる。ちょっと不安が軽くなったような気がした。テント道具、登山道具等運んでヒュッテまで行く。しかし時間も時間だし薄暗くなってきたのでテント設営をやめヒュッテに泊めてもらうことにした。山開き前なので管理人はまだいない。
灯りはランタン、懐中電灯とヘッドライト、虫除けキャンドル。もちろんここに他の登山客はいない。ラジオをつけておく。
夕食はおかゆとカルボナーラスパゲティ、あと酒のつまみ。ウイスキーボトルを車に忘れたため500mlのビールを、灯りに引き寄せられてくるカメムシを退治しながら二人でちびちびと飲む。酔いが少々足りないが翌朝も早いということで就寝する。

夜中目が覚め、浅い眠りながらも定刻に目が覚めた。朝食はパンを摂り支度をして出かける。冷水コースを進む。
最初は林の中、ここもネマガリダケ(笹?)が多い。早朝も熊との遭遇確率が高いのでラジオのボリュームを上げて登る。
最初の休憩時に葉っぱがつやつやっとして白い花(ツバメオモト)を見つける。なかなかに貫禄のある花だ。黄色いスミレ(ミヤマキスミレ)。葉っぱもシソっぽいし、もしかしてこれがシソバキスミレかも。 サンカヨウにエンレイソウ(ここのは白い)冷水ノ沢ではシナノキンバイの群落。やはり花の山というだけのことはある。果たしてユウバリソウに会えるのだろうか。期待が高まる。分岐を過ぎ石原平へ。な、なにこれ?!目を見張る。シラネアオイが沢山!!今までこんな大群落見たことない。感動感動。まだ所々残雪が残っている所を登る エゾエンゴサクなどの花が迎えてくれる。

望岳台に立てば芦別岳に十勝連峰、大雪の山々、入山禁止で断念した崕山が望めた。ちょうどここで登山者に会う。昨日のテントの方だ。渓流釣りじゃなくて登山の方だったんだ。人に会えてなんかほっとする。その方に羊蹄山を教えてもらった。おー!かすかに見える。これまた感動。ちょっと話をして彼に先に行ってもらう。 ここからはしばらくだらだらした登り。雪もまだまだ残っている。
途中のササ原を横切った時、得体の知れない獣臭い匂いを感じた。どうぞ出てきませんように。くわばらくわばら。

湿原は木道を歩くのだが、花にはまだちょっと早いよう。ヒョウタン池も雪の中。ちょっとした砂礫場でユウバリコザクラを発見。
雪消えしたばかりのところではエゾノハクサンイチゲ?、ショウジョウバカマなども楽しめた。
ちょっと登ると吹き通しに出た。ここは本当に風の通り道、吹きっさらしである。
だけどここにこの山の固有種、ユウバリソウがあるのだ。ラッキーな事に咲き出している。黄色いナンブイヌナズナと一緒に。
でも好き好んでこんな風ビュービューな所に生えなくてもいいんじゃない?創造主の妙だ。
写真は下りのお楽しみとしてまずは頂上に行く。

吹き通しを抜け祠を過ぎ、頂上へのひたすら登り。キバナシャクナゲがまた健気に咲いている。吹き通しから20分、頂上に着いた。風が強い。まずは360度のパノラマを十分に堪能する。同行者の憧れの地、日高の山並みも望める。一通り撮影の後、食事タイムに入る。
先に着いていた彼は早々に下山してしまった。
その後、弘前から来た方と写真の撮り合いをする。その方も先に下りてしまった。吹き通しでは女性2人組が写真を撮っているようだ。 再び展望タイムを取り下山。

ユウバリソウをはじめとしてミヤマアズマギク、コミヤマカタバミ、ヒメイチゲにエゾイチゲ・・・小さい白花系が多かった。(名前が・・・)
とってもいいのは写真だけの言葉通り写真を撮りまくりながら下山した。

途中で単独行の男性とすれ違う。望岳台と石原平で小休止をとり分岐から馬の背コースを下りることにした。けっこう急な下り、途中登りかえして1つのピークを越えなければならない。それでもある程度まで下りてしまったが、最後の最後、ヒュッテ到着は少々あっけなかった。

一休みしてヒュッテに置かせてもらった荷物を持ち車に戻る。ちょうど上であった女性2人組も下りてきたので花の名前を教えてもらったりした。ゲートを通過して展望・花、どちらも満足の登山に気をよくしながら、宿泊先の三笠市・桂川温泉に向かった。

知らず知らず内地の「困った」登山者になりかけた(ごめんなさい)ことと、望岳台で言葉を交わした方が帰りのフェリーで一緒だったことなども印象的だった。

夕張岳の地図はこちら(yahoo)→

芦別・崕山を望む(in望岳台)

遠く日高の山々(in山頂)

ナンブイヌナズナ

ユウバリソウ

コミヤマカタバミ

ユウパリアズマギク・白

エゾイチゲ

シラネアオイ

ユウパリコザクラ

エゾエンゴサク

シロバナエンレイソウ

サンカヨウ

ツバメオモト

リュウキンカ

夕張山容(in山頂付近)

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